FIRE火災建物解体工事費用例

火災にあってしまったら、まずしなければいけないのが「罹災（りさい）証明書の発行」です。
鎮火し、再燃のおそれがないと判断できるような段階になったらすぐに発行を依頼しましょう。

「罹災証明書とは何か」
簡単にいうと「火事にあったことを証明する書類」が罹災証明書です。
被害の度合いを証明し、さまざまな被災者支援策を受けられるように自治体が発行してくれるものであり消防署で申請します。

「なぜ必要なのか」
罹災証明書は、火災保険金の受取や廃棄物処理などの受入れ申請、税の減免の申請などに必要になります。そのため、何はさておき取得しておく必要があるのです。
取得には、現地調査が必要な場合もあるので消火後はなるべく早めに取得申請をしておくと安心です。

火災保険に入っている場合は、契約している保険会社に連絡します。
このとき罹災証明書が必要になるため、証明書取得のあとに保険会社連絡、という流れで進めるのがスムーズです。
また、保険会社は火災にあった建物を確認し、被害の度合いや状況をもとにして保険金を算出するため、もし「すでに解体していて更地にしてしまった」という状態ですと保険金が受け取れないということがあるので注意が必要です。

再出火のおそれがあるものは残っていないかということの確認や、火事場泥棒の出現を防ぐためにも何度か火災現場になった建物はしっかり確認しておいた方がいいでしょう。

電気やガス、水道などといったライフラインも当然火災で使えない状態になっているため、契約会社に停止の連絡を入れましょう。
消防署から連絡してくれている場合もありますが、自分でもきちんと確認しておきたいところです。
もし停止していなければ、無駄に基本料金を払い続けることになってしまったり、漏電やガス漏れによる二次災害などにつながったりするおそれもあるからです。

近隣の方には、もし実害がなかったとしても精神的な被害を与えてしまっていることでしょう。
誠意をもってお詫びの気持ちを示しておくことが重要です。
もちろん、火災保険の中の「損害補償」が使えるのであれば、きちんと補償もさせてもらいましょう。

ここまでの手続きや処理を経たら、ようやく解体工事の依頼に進みます。
火事で燃えてしまった建物といっても、特に火災物件専門の解体業者というものが存在しているわけではないため、通常の解体工事と同様に解体業者へ依頼することになります。
罹災証明により燃え殻となった廃棄物を受入れてくれる自治体もあります。
ただ、搬入時間や場所、1日当たりに搬入できる量に制限がある場合もありますので、依頼する解体工事業者と自治体の情報をよく確認してみることをおすすめします。