WOODEN木造家屋解体工事費用例
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木造住宅の解体に必要な費用は一般的に120万円以上
30坪前後の木造住宅を解体すると、解体費用は総額で120万円以上になることが一般的です。
ちなみに平均的な木造住宅の大きさは30〜４０坪前後です。
解体費用は建物の立地条件や敷地内の設備、処分する廃棄物の量や種類などによって大きく変動します。
多くの解体サイトで見かける坪＝〇万円で計算するものとは大きくかけ離れています。
それは、現実的に土地を綺麗に更地にする為には、様々な項目で建物本体の解体費用以外に必要な費用が実際にはあるからです。
それでは、リアルな解体工事に要する費用項目を見ていきましょう。
解体費用の項目は4つに分類できる
解体費用は大きく分けると「本体工事費」「付帯工事費」「仮設養生費」「その他の費用」の4つに分類できます。
下記は、愛知県で実際に行われた解体工事の見積書です。
実際の見積書を参考に解体工事における費用項目を確認していきましょう。
| 摘要 | 数量 | 数値 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 仮説シート養生 | 320 | m2 | 900 | 288,000 |
| 木造瓦葺2階建屋解体工事 | 36 | 坪 | 28,000 | 1,008,000 |
| 物置小屋撤去処分 | 6.5 | 坪 | 25,000 | 162,500 |
| コンクリートブロック塀撤去処分 | 1 | 式 | 150,000 | 150,000 |
| ソーラーパネル撤去処分 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
| 庭石撤去処分 | 1 | 式 | 80,000 | 80,000 |
| 土間コンクリート撤去処分 | 5 | m2 | 7,000 | 35,000 |
| 樹木伐採抜根撤去処分 | 8 | m3 | 10,000 | 80,000 |
| 重機回送費 | 2 | 回 | 40,000 | 80,000 |
| 諸経費 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
| 値引き | -33,500 | |||
| 合計（税別） | 1,950,000 | |||
(1) 建物本体の解体に要する費用
1つ目の建物本体を取り壊す際にかかる費用は、「本体工事費」と呼ばれます。
| 品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 建屋解体工事 | 36 | 坪 | 28,000 | 1,008,000 |
| 本体工事費 小計 | 1,008,000 | |||
本体工事費とは
本体工事費とは、建物本体の解体に対する人件費と、解体した躯体や基礎部などの処分費を合わせたものです。
本体工事費の計算には、「坪単価」を使用します。
坪単価とは、建物本体の解体に必要な人件費と解体廃材などの処分費を合わせた一坪あたりの単価です。
本体工事費の計算式
「坪単価」×「建物の坪数」=「本体工事費」
【上記の見積書の場合】
2８,000円(坪単価) × 3６坪(坪数) = 1,008,000円(本体工事費)
坪単価について、もう少し詳しく見ていきましょう。
坪単価について
坪単価とは、建物本体の解体費用の1坪あたりの単価です。
坪単価に解体する建物の坪数を掛けることで本体工事費が計算できます。
なお、坪単価は平家建や２×４の住宅など地域や建物の構造、立地条件によって異なります。
そして、坪単価で算出できる「本体工事費」以外にも解体工事に必要な費用はあります。
続いては「付帯工事費」について解説していきます。
(2) 建物以外の設備の撤去に要する費用
2つ目の建物以外の設備などを解体する際に必要な費用は、「付帯工事費」と呼ばれます。
ブロック塀や倉庫、樹木の撤去などが付帯工事費の対象となります。
なお、上記の見積書で付帯工事費に該当する項目は次の通りです。
| 品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 物置小屋撤去処分 | 6.5 | 坪 | 25,000 | 162,500 |
| コンクリートブロック塀撤去処分 | 1 | 式 | 150,000 | 150,000 |
| ソーラーパネル撤去処分 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
| 庭石撤去処分 | 1 | 式 | 80,000 | 80,000 |
| 土間コンクリート撤去処分 | 5 | m2 | 7,000 | 35,000 |
| 樹木伐採抜根撤去処分 | 8 | m3 | 10,000 | 80,000 |
| 付帯工事費 小計 | 557,500 | |||
実際の付帯工事費を知るためには、解体業者へ現地調査してもらう必要があります。
(3) 工事の粉塵・騒音などを抑えるための費用
3つ目の、工事の騒音や粉塵(ほこり)を抑えるための費用は「仮設養生費」と呼ばれます。
主に建物周りを３面囲うように足場組を行い「養生シート」と呼ばれるシートを張り巡らせたりします。
上記の見積書で発生した養生費は以下の通りです。
| 品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 仮説シート養生 | 320 | m2 | 900 | 288,000 |
| 仮設養生費 小計 | 288,000 | |||
養生費は、家の大きさや使用する養生シートによって変わります。
防音性の高い防音シートを使用する場合は、相場よりも高額になるケースもありますので、あくまで目安として考えてください。
(4) その他の費用
最後に、「その他の費用」をご紹介します。
上記の見積書で、先程ご紹介した「本体工事費」「付帯工事費」「仮設養生費」以外に要した費用は次の通りです。
| 品名 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 重機回送費 | 2 | 回 | 40,000 | 80,000 |
| 諸経費 | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
| その他の費用 小計 | 130,000 | |||
その他の費用項目例
- 「残置物撤去処分」……解体する建物内に残された日用品(ゴミ)の処分費用。
- 「消耗品」……工具の替刃、フレコン及び土のう、養生テープなど工事に必要となる消耗品の費用。
- 「重機回送費」……工事で使用する重機を運び込む運搬車両にかかる費用。
- 「諸費用」……リサイクル法の届出、近隣挨拶回りに持参する粗品、その他の現場管理の費用。
このような項目が解体工事のその他の費用とする費用項目です。
解体事例に見る木造住宅の解体費用相場まとめ
坪単価に延床面積を掛ける事で、本体工事費が算出できます。
しかし、実際の解体費用の総額とは大きく開きがあるので注意をしてください。
本体工事費≠解体費用の総額
本体工事費はあくまで建物本体を解体する費用のみ。
坪単価だけでは解体費用の総額は掴めませんのでご注意ください。